情報収集の正確さ

 まずは次の二つのニュースを見比べてもらいたい。(リンクが切れたらごめんなさい)

1.町村大臣の「5カ国協議」案に米政府が理解示す
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann/20050514/20050514-00000023-ann-int.html

2.米、日本の「5か国協議」提案に否定的見解
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050514-00000103-yom-int

本当は全文引用しようかと思ったのだが、なんだか叱られそうなので止めておく。

この二つのニュースのソースは同じなはずだ。ニュースの中身を読めばだいたい同じ事を書いてある事がわかる。
タイトルが全く違ってしまった問題はニュースを書く側のソースを見る力点にある。

1のニュースは今後、将来的な推移を重点的に見ている。だからこそ『現状の北朝鮮6カ国協議に復帰しない状態が続くなら、という前提の下で語った5カ国協議の可能性に理解を示した』事をピックアップしてタイトルとしてもってきている訳だ。

2のニュースは現状―現在の段階においての立場を重点的に見ている。『北朝鮮がいる状態こそがベストな状態である』という事をピックアップしてタイトルにもってきている訳だ。

俺は、ニュースを書く媒体に因ってニュースの論調、力点、方向性などが変わる事は悪くないと思っている。
むしろ、現在の日本の(特にTVの!)全社が同じ論調、方向になる事の方が不気味に思え不安である。
今回のこの記事にしても何も問題はないと思う。内容をしっかり読めば何も問題はないからだ。(内容が誤報であるというのであったら問題だが)
 俺の考える問題は俺を含め読者・視聴者側の事である。
例えばこういった記事を見つけると、内容を読む前に「どっちが本当なんだよ」と思ってしまう事だ。(現に俺も思った)

本当とは何か?真実とは何か?そもそも真実というがそれは本当に真実なのか?
情報は操作されうる。新聞だってTVだってwebだって噂だって同じだ。どれも真実ではない。(もちろん嘘だとは言わない)
操作出来ない所に『出来うる』のは自分自身の考えしかない。(もちろん、考え自体が操作される事は多い)
そのためには色々な情報に触れ自分で見極め、絶対に断定をしないと言ったスタンスが必要なのではないだろうか。
少なくとも俺はそう思う。そして、情報を見る・読む際には細心の注意を払って自分の中に蓄積していきたいと思う。