そんな俺の元に今日は悪魔がやってきた。今日の悪魔は『電車のボックス席で俺の前に座り熱唱する男』の格好をしたヤツだった。程々に混雑した電車内、悪魔の歌声が響き渡る。俺は居た堪れない気持ちになりiPodのボリュームを上げて目を瞑って祈った。悪魔よ去れ!
下車駅に着き目を開けると悪魔は去っていた。祈りが通じた様だ。しかし、悪魔はそこ彼処に潜んでいる。安心するのはまだ早いのだ。