CD感想雑文 no.18

Sweet Dreams For Fishmans (compilation CD)

 今回は少し趣向を変えてコンピレーションCDの感想雑文でも書く事にしましょうか。私は本来、コンピレーションCDやトリビュートCDの様な物が余り好きでないのであります。というのは、いくら良いアーティストがカバーしようが基本的に原曲を上回る事が出来ないと思っているからです。それは、歌だとか演奏の巧さとは関係のない部分の話で、であります。
音楽は言ってみれば空気みたいなものですから、原作が一旦作り出してしまったリスナー側の聴く空気(雰囲気)といった様なものは変えられないんだと思うのです。
このCDにしたってそうだと思います。素晴らしいアーティストが揃って素晴らしい曲に仕上がってはいますが、フィッシュマンズのものは残念ながら超えられていない、と個人的には思います。
フィッシュマンズの場合は佐藤伸治がもうこの世にいないって事が余計に大きく作用しているのかもしれませんが)
 ただ、このCDは私にフィッシュマンズの素晴らしさを改めて気付かせてくれた作品となりました。
フィッシュマンズを知らない人達には「ほら、こんなに気持ちいい素敵な音楽があるんだよ。」と語りかけてくれ、フィッシュマンズを知っている人達には「フィッシュマンズって最高に気持ちよかったっしょ?」と思い出させてくれる、そんな一枚だと思います。